調整弁の概要

蒸発器出口側の吸入配管に取付けると、蒸発圧力（相当蒸発温度）を常に設定圧力以上に保持できます。
図のように、蒸発圧力の異なる複数の蒸発器を持つ冷凍システムにおいて、各々の蒸発器の圧力（温度）を制御するために、蒸発圧力調整弁が使用されます。圧縮機は蒸発圧力及び温度の最も低い蒸発器を基準にして運転されるので、その他の蒸発器の圧力及び温度が設定値より低下しないように制御します。蒸発圧力が最も低い蒸発器の直後に逆止弁を必ず取付けてください。このほか、蒸発圧力調整弁はウォーターチラーの冷水凍結防止や野菜貯蔵庫の過度の除湿防止等にも使用できます。

吸入圧力調整弁は圧縮機と蒸発器の中間に取付け、出口側の圧力（吸入圧力）を設定圧力以下に保持します。急激に負荷が増加した場合等、吸入圧力の上昇による電動機のオーバロード防止用として使用できます。

図のように、冷凍システムのバイパス回路に容量調整弁を取付けて、負荷変動に合わせて圧縮機の容量を制御するために使用できます。除湿器や空気乾燥機のドレン凍結防止等にも最適です。（バイパスラインⒶとⒷのいずれかを適宜選択ください。）このほかホットガスデフロスト回路等にも使用できます。

外気温度変化に対応して凝縮圧力を制御するので、冬期の凝縮圧力低下を防止し、年間を通して安定した運転を行うことができます。膨張弁の入口圧力を適正に維持し、冷凍能力の低下を防止します。吐出圧力の低下を防ぐことができますので、ホットガスデフロスト回路等にも有効です。寒冷地でも使用可能です。